去年、山で切り、やまから下ろして植菌して仮伏せしたシイタケの原木。仮伏せしてしたのを取り出して並べる作業をした。原木は少しは軽くなったが太い木はずいぶん重い。私の父親はこの原木を山から何百本も引きずりおろして並べる作業をしていたのかと思うと大変だったなと思う。当時の50年以上前、私はまだ子供だったが器用に竹で編んだ小屋を作ってそこに数百の原木を並べていた。あんなことは自分には到底できないと思う。その時分はシイタケの生産農家はまだ少なく結構いいお金になったのだろう。それからシイタケ農家はずいぶん増えて菌床と言っておがくずをブロック状に固めた物にシイタケを栽培するような形に変わっていった。私の家ではこれはやらなかったようだ。菌床は原木を使わないので軽くてすむ。その代わり暗室のような倉庫が必要となる。菌床栽培がたくさん出てきたのでシイタケの単価も下がったのだろうと思う。ほとんどの人が辞めてしまった。趣味程度でやるのはいいがこれで生計を立てるとなると大変だと子供の当時も思ったような気がする。あれから50年以上たった。子供の時はこの作業を手伝うのが嫌だったが覚えていることしかできないのかなとつくづく思う。