「子供の発達障害」に薬はいらない 井原 裕 著 大人の生活習慣病との関連 

ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)

社会的なコミュニケーションや他の人とのやりとりが上手く出来ない、興味や活動が偏るといった特徴を持っていて、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群。親の育て方が原因ではなく、感情や認知といった部分に関与する脳の異常だと考えられています。まず、周囲の方々のASDの特性への理解が必要です。成人でも、本人のストレスを軽減するための環境調整、ソーシャルスキルトレーニング等による対人関係スキルの獲得を通じて、本人の状態の改善を目指す。また、些細なことでイライラしてしまうような場合や二次性の精神障害に対して薬物療法を行うことがある。

ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)の症状

〇会議などの場所で空気を読まずに発言してしまい、ひんしゅくを買う
〇視線があいにくく、表情が乏しい
〇予想していないことが起きると何も考えられなくなり、パニックを起こす
〇自分なりのやり方やルールにこだわる
〇感覚の過敏さ、鈍感さがある(うるさい場所にいるとイライラしやすい、洋服のタグはチクチクするから切ってしまう)
〇手先が不器用である
〇細部にとらわれてしまい、最後まで物事を遂行することが出来ない
〇過去の嫌な場面のことを再体験してイライラしやすい
〇幼小児期には以下のような症状がありますが、ASDのお子さんのみにみられる特徴ではないことに注意してください。
〇言葉の遅れがある、あるいは言葉が出ない、指さしが少ない。
〇要求をあらわすのに、他人の手を対象物へ持っていくクレーン現象がみられる。
〇おもちゃを並べる、タイヤや扇風機など回転するものが好き、一人での遊びに没頭する。
〇切り替えが苦手、決まったパターンと違うと癇癪を起こす、集団での活動・遊びが苦手。

 

ASDは発達障害は不安と被害者意識が強い 

ASDは発達障害は不安と被害者意識が強い 助言を素直に聞けない。助言というようなことでない場合でも攻撃されているように感じ反発にでる。誰に対してもそういうふうになる。不安が生まれ被害者意識にかわり悲しみに変わる。しかし本人は攻撃から自分を守る手段として反発する。これでは親子間、夫婦間でも疲れてしまう。否定的な発言に対して敏感になり過剰に反応する。

 

病気のことはわからないから手っ取り早く医者に見せればいい薬さえ飲ませておけばいいという大人や親の単なる義務感でなかろうかと思う。医者は対処として薬を処方するだけで合わなければ次々と薬の量、種類を変えていくだけの対処療法のような気がする。そして検査となれば身長、体重、血圧、血液検査でこれぐらいはいいとしても心電図、エコ-、CT、MRIとだんだんと大がかりのものに進んでいきそれも一度にできないので何日もかけてとびとびに行われていく。しかしどんな検査をしてもそれが全体の一部であったり瞬間の一分の体は自分で守っていかなければならないということに他ならない。

1.その薬は本当に必要なのか

発達障害に薬は本当に必要か? 向精神薬が子供の本当に有効なのか?長期間服用すれば?ということはだれにもわからない。ADHD(注意欠陥多動障害)は落ち着きがない、多動の子供(大人もいると思うが)をいうことが多い。自閉症スペクトラム障害(広汎性発達障害、アスペルガ-症候群)これは対人関係がうまくゆかない、空気が読めない人。こんな定義がされているがこんな人は世間にはすごく多いと思う。

日本の医学は診断医学、イギリスは治療医学とか何とかいわれているようだが診断がなされても誤診もあろうし合併症でたの病気も併発されているかもしれない。また適切な治療が行われるか、行われていくかわからない。つまり教科書通り診断しても治療がスタ-トすれば治癒するのかといえばそうではないと著者はいう。注意すべきことはADHDや自閉症スペクトラム障害と診断されても何々の病気と診断されてよかったと思うことは危険であるということ。区分分けされカテゴライズされていくことが危険ではないかということ。患者の日常や食生活、環境をみないでいきなり治療することは疑問だと自分も思う。ただしこれは大変時間も労力もいるように思う。小さな町の医院ではある程度の環境が把握できても大きな都市での病院ではあの患者数を見るとそんな余裕はないはずである。医師の体力が持たない気がする。

学校で落ち着きがなくて注意しても直らないのは ADHD(注意欠陥多動障害)で行事のたびにトラブルを起こすのは自閉症スぺトラムと決まっているように著者は指摘する。そう診断されると周りは何故か安心するらしい。病気は医者、病院に丸投げということにならなくても病名や入院が決まったりすると患者も家族も何故か安心するのではないだろうか。著者はなお問題児童を患者とみなして病気を作り出しているともいう。確かに田舎では50年、60年も前ともなれば病院も薬もなくもちろん医者もいない村の学校では授業中に歩き回る生徒はなく私語とかはなかったように思う。話に聞くと今はクラスには授業中、歩き回り、話をする生徒はどうも少なくても1人以上はいるらしい。こうなると学校の先生は弱るのは当然だろう。しかし確かに小さな子供にじっとしていろと言っても成長期の子供が長時間じっとしているものだろうか。例えば2時間もじっとしていることができるとすればそれは何かの病気であると思う。

発達障害で処方される薬にメチルフェニデ-ト(ドパミンという物質の働きを強める。また、前頭葉においては、ノルアドレナリンの作用も増強させる。したがって、メチルフェニデートを飲むと、ドパミンとノルアドレナリンの作用が強まる。ドパミンやノルアドレナリンは、覚醒や注意の維持の機能をもっているので、これを服用すると、眠気が取れ、注意力があがるという効果が期待できる。(しかしこれは本来、眠気覚ましの薬)また、自閉症スぺトラムを治す薬はないと著者はいう。親や学校の先生は薬を処方されればそれがADHDや自閉症スペクトラム障害に効くと思ってしまう。病院で診断されているのだから処方される薬がこのADHDや自閉症スペクトラム障害に効くのだと思う。しかしこのような話は精神科の医師はほとんどしないのではないかと思う。

さらに著者が指摘するのは多動性障害、注意欠陥児童の場合は生活の乱れからきているという。端的には睡眠、寝る時間が不規則であるということ。短時間睡眠、昼夜逆転があると眠りの質が低い。一時期ネトゲ廃人(オンラインゲームに没頭・熱中しすぎて、現実の生活に支障をきたしたり、通常の生活が送れなくなったり、といった事態に陥っている人を指す俗な表現。ネット中毒者のうち特にゲームに没頭している人)という言葉がはやりました。昔はなかったゲームにのめりこんでいく人でしょう。何日も、夜を徹してゲームをやるのだから生活はバラバラになる。健康や生活があったもんでなく、普通の生活が送れなくなるということになる。自分の経験として、ゲームではなく仕事で当時それほど普及していなかったPCを使い会計処理や給与計算をやっていた。当時のCRTは今のような液晶ではなく目の粗いブラウン管タイプの電子銃のものでこれを1日中やっていた。これを10年以上やっていた。するとPCの前に座り作業をすると吐き気がするようになった。ちょうどそれから人事異動があり勤務場所や仕事の内容が変わったのでこれは解消できた。当時あれをまだ続けていれば何かの病気になっていただろう。

睡眠不足を解消したら1週間で多動が改善したことが報告されている。小学生5年生の子供が夜12時に寝て朝7時に起きる。お母さんは睡眠時間は十分であると思っていたが夜は10時に眠ることと指導してその通りにしたら1週間で改善したことを報告されている。このことは子供によって、人によって程度の差があるということ。つまり人によって程度やそれによって処方がちがうということだろう。

2.子供の発達障害に薬はいらない

疾患を予防、治療することは血圧を下げることでなく、コレステロ-ルを下げることでなく、HbA1cを下げることでなく禁煙し食事、運動、そして体重を落とすこととなっている。 確かに急激に血圧、コレステロ-ル、HbA1cを下げても必ずリバウンドする。これは明らかに生活習慣から来たものだと思う。遺伝もあろうがそれはやはり食生活や生活習慣からきたものだろうと思う。特に食生活が重要でなかったろうか。

自分自身のことから・・・70歳の手前になった私自身は体力には自信があったのでそれほど食生活に気を使わなかった。ところが丁度1年半ほど前に尿管結石になって夜中に3度のたうち回り2度、救急車で病院に運ばれた。結石を取り出す手術をしその時にタバコをやめた。それから定期健診で糖尿病となったため治療を受けた。タバコは吸わなかったがしかし薬は飲まず酒は飲み甘いものもたくさん食べた。それでも特に体の変化はなかった。ところが3ケ月前の3月ごろから寝て朝方、目が覚めると以降、眠れなかった。どうしても眠れず午前2時、3時に起きて家の周辺を20~30分くらい徘徊するようになりそうしないと眠れず、それが続くようになった。そして昼間5分、10分と落ち着いて座っていられなくなってしまった。明らかに自分の体がおかしいと感じた。手足がおかしい。特に手の平や足の甲から下がおかしくじっとしていられない。そこで足のツボや手のツボ特に糖尿病関連のツボというところを動画を参考にして刺激した。確かに一時的に効果はあるもののそのこと自体が改善にはならなかった。やはり朝方、目が覚めると徘徊を繰り返すときもあった。病院を替えて大きな総合病院に行っても血糖値は121でHbA1cは6.6で標準値よりすこし高いだけ中性脂肪は418、これは幾分高い程度で、しかしそれほど危険な値ではない。一体何だろうと思っていた。対応した医師も首を傾げた。もちろん自分でもわからない。中性脂肪が高いのは若いころからだったので、それでも放置していたが原因はこれだろうと思いDHA、EPAの豊富な鯖の切り身、缶詰を毎日3食少しずつ食べた。確かに中性脂肪は少しは下がったが一向に気持ちが悪いのは治まらない。じっと座っていられない。なんだろうとネットをさまよっていくうちに行きあたったのが藤川徳美氏の食事療法だった。藤川氏が提唱する栄養療法であった。炭水化物、砂糖を使った甘いもの、そんなものばかりを食べている。そうなるとタンパク質不足、鉄分不足、ビタミン、ミネラル不足で発達障害がおこるということであった。しかしこれは大人も同様であると思った。自分の体調不良はこれだろうと思った。また糖質だけでなく小麦を使った食品を多く食べていることにも気が付いた。うどん、おかし、お好み焼きのたぐいである。ほかに該当することがなくこれだろうと思った。そこで今月の5月2日にプロテインを買ってきて飲みだした。続いて鉄剤、ナイアシンアミド、ビタミンB群、ビタミンC、DHA・EPAと徐々にふやしていき飲んでいる。完全に手足の気持ち悪さが消えたわけではないがそれでもほとんど違和感がなく座っていられるようになった。その間一か月もかかっていない。鉄のフェリチン検査をしたら数値は200を超えていたので自分には鉄は必要ないようだと思い飲んでいない。2週間ぐらいたったころ少し良くなったと思いご飯をお茶碗に一杯だけ食べてみた。ご飯の甘さに驚いた。するとあくる朝てきめんだった。目が覚めるとまたあの徘徊が始まった。やはりこれだった。炭水化物の悪夢が始まったのだ。原因がはっきりした。それから炭水化物、小麦製品は食べなくなり、そして乳製品を極力少なく取っている。体重が今年の初めには90キロ程度あった。この1ケ月で5キロほど減った。

著者は「精神科医は病気を治せない。私はこれまで1人の患者も直したことがない。」と堂々と言う。患者はというと病院へ行けば薬が処方されて病気が治ると思っている。たしかに例えば外科や内科では手術や投薬や適切な療法で多くは改善するかもしれないが精神科では病院で治ることはないという。食生活の改善や運動などをしない限り改善しないとはっきり言っている。このあたりは驚愕のことだった。体の好調や不調のすべてが食生活に影響しているとまで言い切れないかもしれないが、ほぼそうなのだろうと思う。もちろん遺伝も関係しよう。しかし子供は母親の作ったものしか食べない。そしてその食事と同じものを作り子供に食べさす。これが遺伝だろう。以前に自分の妹が婚家で作ったものを見たとき自分の家で自分たちの母親が作ったようなものと全く同じものが食卓に並んでいた。自分の経験した体の不調の原因が自分が食べたものだと最初はわからなかったがこれではっきりしたように思う。

生活習慣を変えるということが何か特別に難しい言葉に聞こえるように思うかもしれない。しかしこれはいたって簡単なことではないかと思う。要は早く眠ることである。ところが朝方まで起きていて何かとてつもなく重要なことをした気分になって眠ったら昼過ぎまで寝ているような人は夜早い時間に寝ることなどできない。昼間に汗が出るような作業がいちばんいい。そんなことをしなくてもちょっとした早朝の散歩でもいい。そして極力、昼間眠らないか、どうしても眠る場合、昼間に眠る時間を少なくすることであろうと思う。きざなことを言うつもりはないけど、人間が何万年も過ごしてきた習慣、昼起きて作業し、暗くなったら寝るという川の流れのような方向に逆らって刺激物を食べ疲れたといえば強壮剤を飲む、そんなことが体にいいはずがない。

3.発達障害の子どもが変わる眠り方

発達障害の子供は大体が睡眠不足だということ。著者のいう睡眠時間は小学生低学年・・10時間以上  小学生高学年・・9時間以上 中学生・・8時間以上 高校生・・8時間以上 大人は8時間以上 これらを見る限りいわゆる寝すぎはないのだろうと思う。注意しなければいけないのは就寝時間は夜10時以前にすることが望ましいということ。よく不登校になるのは長期の夏休み明けとかが多いと聞いたことがある。これは夜はゲームに徹して朝は起きるのが昼前後になっている生活を繰り返してこれから抜け出せなかったということを聞いたことがある。多分そういうことなのだろう。十分な睡眠をとっていないことがうつ、発達障害、パニック障害などすべての原因になっていると著者はいう。

大人になると飲酒は悪影響があると指摘する。これは実は自分にも当てはまる。酒は嫌いではなかったが量は飲めなかった。60歳を過ぎるとやはり少ない量でも翌日はすっきりしなかった。歳が行ってアルコ-ルに対する体力がなくなっていることに気が付いていなかったのではないかと思う。少し前から酒は飲まなくなったので体は楽になった。

 

「子供の発達障害」に薬はいらない 井原 裕 著 大人の生活習慣病との関連 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

トップへ戻る