稲刈り

今年もまた暑い稲刈りがやってきた。この地方では4月の上旬に田植えをする。その前に3月の中頃から準備。まず田んぼをトラクタ-で耕していく。これはもっとも昨年のコメを収穫した後、何回か冬の厳寒期を除いて耕している。田植え前にもう一度丁寧に耕して、水を入れて田んぼを調整する。こうしないと田んぼの高低差の調整をしないと稲を刈り取るときに水が溜まって水がはけないからである。水がはけないとコンバインが田んぼににじりこんでコンバインのキャタピラが回転するがコンバインが田んぼに埋まってしまう。コンバインが田んぼに埋まったのは見たことはないが昨今の大雨のような状態での稲刈りの時、家族何人かでコンバインを押している風景を見たことがあった。こうなると稲刈りどころではなくなる。まるで沼に浸かっているようだった。今年も田植え前に田んぼの高低を調整したと思ったが水が溜まっている場所が2ケ所あった。隅の方だったからよかったけどこれが田んぼの真ん中だったら大変だったと思う。

田植え後水を常に田んぼに張る(入れる)ようにしておく。こうしないと水がなくなって土が乾けば乾いた土の上に雑草の種子が落ちてきて雑草の林になってしまう。そうやっているまに7月が来ると上旬には稲の穂がでて開花し始める。このころからだいたい天候にもよるが1ケ月で稲刈りが始まる。毎年気温が上がっているこの頃、今年のように特に暑く感じると体がばててしまう。田んぼの端に植わっている稲をコンバインがスム-ズに刈り取っていけるようン端を刈っていく。この作業が大変。かがみ姿勢なので暑い中これをするのは大変。子供のころは今のような機械もなくすべてノギリ鎌をもって手で刈っていた。今から思えばあの広い田んぼの面積をすべて手で刈っていたので本当に大変だったと思う。確かに米価もよかったかもしれないがそれにしても大変な労力だったと思う。今は当時の10分の1にも満たない面積で家の飯米だけなのでずいぶん楽になったと思う。

稲刈りが終わればライスセンタ-に籾をもっていって乾燥し籾を擦って玄米にしたものをもらってくるだけ。子供のころ、いや最近まで籾を家に持って帰り自宅で乾燥し籾を擦って玄米にしたものを農協に出荷していた。稲刈りから乾燥,もみすりと作業が全部終了するまでにだいたい2週間ぐらいかかった。自分の町内で27軒の農家があったが今残っているのは4軒だけである。子供心にもこれは「しんどい」と思った。

一応の作業が済むと機械の掃除と調整である。今は田植え機とコンバインしかないので楽になったが以前はこの上に乾燥機と籾摺り機があった。これも子供のころから自分の仕事だったのでだいたいのことは今でもわかる。暑い中、風のほとんどないほこりまみれの納屋の中の作業は大変だった。

でも自分の父親の世代やそれ以前の世代の人はもっと大変だったろうと思う。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です